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Cynthia Street 2014年03月の伝言板

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安西マリアさんがご逝去(2014.03.15) 投稿者:トナカイ  投稿日:2014年03月18日(火)01時33分58秒
 安西マリアさんがご逝去(2014.03.15)

 安西マリアさんがお亡くなりになりました。ご冥福をお祈りします。

 本日(17日-月-)の全国紙の朝刊全部と全スポーツ新聞に訃報の記事が載っていました。

(サンケイスポーツ)
 『安西マリアさんが死去、心筋梗塞で倒れ意識戻らず 60歳』

 心筋梗塞で倒れ危篤状態だった歌手、安西マリアさん(本名・柴崎麻利子)が15日、死去していた
ことを所属事務所が16日、発表した。60歳だった。葬儀は遺族の希望により密葬となる。

 安西さんは2月20日午後8時30分ごろ、自宅で心臓の痛みを訴え、自ら119番通報して
都内の病院に救急搬送されていた。

 2014.03.16 20:07
 サンスポ:http://www.sanspo.com/geino/news/20140316/oth14031620080025-n1.html
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『ドレミファドン』で「17才」(2014.03.11) 投稿者:トナカイ  投稿日:2014年03月11日(火)23時58分09秒
 『カスペ! クイズ・ドレミファドン!』という番組が、フジテレビで本日放送されました。

 『ドレミファドン』という名物番組が火曜スペシャルで放送されました。3月11日(火)
19時からの二時間特番です。

 タレントが5人の五つのチームで戦います。昭和アイドルチーム、スポーツチーム、
バラエティチーム、二世タレントチーム、ハーフタレントチームです。

 今回は、1968年から2012年の四十四年間にリリースされた歌謡曲(J−POP)の曲を
1万人の方にアンケートして300曲を選んでもらいました。

 二十代、三十代、四十代、五十代、六十代以上の五つの世代の男女各千人の計一万人の
アンケート結果だそうです。

 クイズは、曲のイントロを最初から流し、早押しで歌手(グループ)名と曲名を答えた人が
勝ちというもののようです。曲名だけでもいいようです。正解だと、画面右下に曲名と歌手名が
表示されます。

 録画したものを見たら、番組開始五分ほどで、「17才」が流れました。昭和アイドルチームの
森口博子さんが答えています。イントロの5秒ほどで答えています。

 「17才」は、300曲中185位でした。

 http://www.fujitv.co.jp/b_hp/doremifadon/index.html(現在は調整中です)

「時代のサカイ目」第百五十七回(2014.03.11) 投稿者:トナカイ  投稿日:2014年03月11日(火)23時29分34秒
「時代のサカイ目」第百五十七回(2014.03.11)

『時代のサカイ目〜音楽プロデューサー酒井政利〜』

 第百五十七回「赤西仁の独立とルール違反」

 赤西仁がジャニーズ事務所から独立した。契約満了による円満退社で、赤西から申し入れたと
いう。芸能界に入ったきっかけは事務所のオーディション。不合格となったその場でジャニー
喜多川社長に呼び止められ、合格に繰り上がった。

 今思えば、そのときにルールを逸脱してもいいという刷り込みができてしまったのかもしれない。
ルールの逸脱はある種の快感を呼ぶ。快感はナルシシズムの錯覚から来ることが多い。暴挙を
快挙だと錯覚してしまうのだ。ただナルシシズムは活動のためのエネルギー源でもある。なければ
スターになれない。このもろ刃の剣をコントロールするのがマネージャーであり事務所である。

 赤西は、2000年に堂本光一のバックダンサーとして結成されたKAT−TUNのメンバーに。
ドラマ『ごくせん』などで活躍してきたが、語学留学したいと05年に渡米。無期限休業に入った。
二年後に復帰したものの、グループ活動はせず、大ヒットにつながる作品は残せていない。その後、
黒木メイサとデキ婚。事務所に何の相談もなく、ジャニー社長はマスコミ報道で結婚を知った。

 赤西が仕事と私生活を分けて考えているのだとしても、芸能界の親とも言える社長には相談し
事前に報告すべきだろう。どの事務所でも、所属タレントの仕事を考えるとき、タレントとしての
コンセプトはどうするのか、将来的な方向性はどちらに舵を切るのか、などスタッフが会議を
繰り返しながら戦略を立てる。最終的にはタレントも納得し、チームになってプロジェクトが
始動する。

 タレントのプライベートな都合で方向転換したり中断したりするのであれば、事前に事務所に
相談するのは社会人としてのルールである。彼は、自らルールを逸脱したのだ。タレントは
売れっ子であればあるほど、先々までスケジュールが決まっている。例えばアクションを
撮影中の女優が突然妊娠をしたとなると、ストーリーを変更せざるを得ない。ことによっては
仕事のキャンセルになる。おめでたい話であったも、周囲に迷惑をかけていいはずがない。
自分本位な行動は、責任感の欠如と言われても仕方がない。

 赤西は渡米する前から事務所と方針がすれ違っていると言われていた。彼は押しつけや既成の
枠を嫌う自由人。アイドルを演じることが窮屈だったのだろうか。その捌け口を求めるかのように、
他のアーティストに別の名前で作詞を提供したり、ファッションブランドを立ち上げるなど、
事務所以外のフィールドでも活躍を見せた。ただ、事務所の許可を得ていたかどうか、定かではない。

 タレントはイメージビジネスであり、その一方で生身でもある。事務所はタレントの作り込まれた
偶像と生身とのせめぎ合いをコントロールする管制塔のような役割でもある。多くの場合、素の本人が
タレントの自分を楽しみ、時には苦しみながら演じている。それが礎でもある。どの世界でも当然だが、
ひとり勝手では成立しない。

 『夕刊フジ』2014年3月12日号(11日発行)第6面(毎週火曜日連載)

「時代のサカイ目」第百五十六回(2014.03.04) 投稿者:トナカイ  投稿日:2014年03月07日(金)02時22分46秒
「時代のサカイ目」第百五十六回(2014.03.04)

『時代のサカイ目〜音楽プロデューサー酒井政利〜』

 第百五十六回「浅田真央が再び国民的スターになった瞬間」

 氷上のレジェンド誕生の瞬間だった。繰り返し放送されたソチ五輪の凛とした姿。四分間を
滑り終わり、浅田真央は大喝采の中、万感迫る表情を見せた。かと思えばいつもの真央スマイル。
達成感にあふれる晴れ晴れとした笑顔になったそのとき、真の国民的スターが生まれた。

 年齢も性別も関係なく誰からも愛される国民的スターは、様々な要因が全て揃わなければ
現れるものではない。本人の才能、努力、周囲の理解と支援、拮抗するライバルの登場、
そして悲劇性も欠かせない。彼女が恵まれた才能を大きく開花させるためのたゆまぬ努力の
できる人であることは間違いないが、自分の力ではどうにもならない舞台も整っていた。

 ジュニア時代から常に比較され続けてきた陰陽を為すライバルの存在があり、ここぞという
ところで待ち受けていたかのように悲劇が顔を出す。出場規定年齢制限に八十七日足りず、
トリノ五輪に出場できなかったときは、誰もが悔しがった。ところがそのとき、当の本人は
「まだ次があるので」とサバサバした表情だった。

 その様子が国民にはあどけなく、けなげに映り、いつしか真央ちゃんは国民の妹であり、
娘であり、家族になっていた。満を持して迎えたバンクーバー五輪。キム・ヨナとの闘いで
彼女は銀メダルとなったが、素晴らしい演技に惜しみない拍手を送りながらも、実は本人以上に
喜び、悔しがったのは国民だった。

 そして今回のソチ。深夜にテレビを見ながら、一緒に日の丸を背負っているような気分で
画面に釘付けに。そして、まさかのSPの失敗。このときばかりは血の気の引いたような
無表情ぶりを見せたが、一夜明け、世界中からの温かい励ましに応えようと臨んだFPでは
自己最高点をたたき出す。

 鮮やかに冴え渡ったスケーティングで飛んだ三回転は八種類。飛ぶ度に「これはあの人の
ために」と支えてもらった人を思い浮かべて飛んだと言う。飛び終えて感極まったのは、
亡くなったおかあさんに心の中で報告していたのだろうか。

 アイドルというとかわいらしく、どこか未熟な部分があるというイメージを持ちがちだが、
技術のレベルの高さで闘うアスリートにはそれがない。たゆまない努力に尊敬の念さえ抱く。
それでいて真央ちゃんと親しみを込めて呼びかけられる庶民性がある。大会本番以外は
スッピンで登場し、向けられたマイクにその日のでき具合を話す。そのため帰宅した妹が、
娘が、家族に報告しているかのように錯覚する。

 だから転ぶと一緒に悔しがり、三回転を成功させると強く握った拳を突き上げる。常に
心を寄り添わせられる存在なのだ。SPのミスの後、原因は、と聞かれ「自分でも何が
起きたかわからない」と無表情で答えた。五輪の重圧などとそれらしいことを言わずに
正直に吐露する。その素直さは守ってあげたくなる。

 帰国後の会見で「私は何とも思ってないですけど、森(喜朗)さんが今、後悔しているのでは
ないかなと思います」と、にこやかな切り返しに頭の良さとおとなの人間性を見た。新たな
真央伝説が幕を開けた。

 『夕刊フジ』2014年3月5日号(4日発行)第6面(毎週火曜日連載)
 注:SP=ショートプログラム。FP=フリープログラム。

「時代のサカイ目」第百五十五回(2014.02.25) 投稿者:トナカイ  投稿日:2014年03月07日(金)02時21分30秒
「時代のサカイ目」第百五十五回(2014.02.25)

『時代のサカイ目〜音楽プロデューサー酒井政利〜』

 第百五十五回「“モー娘。'14”人気復活 つんく♂の原点は菊池桃子」

 快進撃が続いているモー娘。が「モーニング娘。'14(ワンフォー)」と改名し、最新の
トリプルA面シングル「笑顔の君は太陽さ/君の代わりは居やしない/What is 
LOVE?」で四曲連続オリコン初登場一位を成し遂げた。彼女たちは握手券付きではない
ので、一人が大量にCDを買い込み、かさ上げしているわけではなさそうだ。「君の代わりは
居やしない」は閉会したソチ五輪日本代表選手団の公式応援ソングでもあった。

 そもそもモー娘。は、つんく♂氏が総合プロデュースを手がける「ハロープロジェクト」
から生まれた。テレビ東京のオーディション番組「ASAYAN」で落選した参加者を集め、
1997年、中澤裕子をリーダーに五人で活動が始まった。現在は道重さゆみをリーダーに
十人で構成される。国民的アイドルとまで言われた時代もあったが、2005年に入ると
徐々に翳りを見せ始める。その後、AKB48の台頭で露出は極端に減った。

 世の中がAKB一色に染まったときも、道重らはバラエティー番組のひな壇タレントとして
登場し、個性を発揮。存在感をアピールしていたが、人気面ではなかなか回復しなかった。
その間にも彼女たちはダンスや歌のレッスンをきちんと積んでいたのだ。その完成度は、
ライブを見た乃木坂46の桜井玲香から「歌とダンスがスゴすぎてヤバイってあせった」と
公言されるほど。歌と踊りの基本が揺るぎないほどにできていなければ、生き残れない
ことを痛く感じ取っていたのだろう。

 加えてつんく♂氏の戦略。彼の手がける作品にはどこかなつかしさや哀感が漂う。とびっきりの
A級三ツ星レストランの食事ではなく、例えるなら富士宮焼きそばのような誰からも愛される身近な
B級グルメ的。ただ、具材はしっかりした品質のものを使っている。

 先日、知ったのだが、彼のアイドルの原点は15歳の菊池桃子にあったようだ。80年代の
青春期に、ファンクラブに入っていたほど熱狂的だったと言う。また彼が初めて購入したレコードは
漫才ブーム絶頂期のザ・ぼんちの「恋のぼんちシート」。菊池もザ・ぼんちも、完成度の高い歌手と
いうより、当時誰からも愛された存在だった。

 彼は秋元康氏と比較されがちだが、どちらも大衆路線の中でロリコンの匂いはするものの、
秋元氏にはお洒落さ、スマートさが見え隠れする。一方のつんく♂氏はもっと日常的。江戸と
浪速対決のような構図である。AKB48は人気者たちが次々に卒業し、飽和期特有の色が
見え始めている。

 モー娘。'14はブームという山坂を越えて再びご来光を見ようとしている。アイドルの常道
である華奢な体形の少女だけでなく、マシュマロ娘と言われるぽっちゃり体形のメンバーもいる。
より大衆的な匂いを感じさせる彼女たちだが、昨年は紅白に出場できず悔しい思いをした。
「今年は紅白出場を目指す」と道重が士気を高める。にわか仕立てのアイドルとは違う。基本を
しっかりと身に付け、さらなる深化を目指すアイドルだ。

 『夕刊フジ』2014年2月26日号(25日発行)第6面(毎週火曜日連載)

「時代のサカイ目」第百五十四回(2014.02.18) 投稿者:トナカイ  投稿日:2014年03月07日(金)02時20分28秒
「時代のサカイ目」第百五十四回(2014.02.18)

『時代のサカイ目〜音楽プロデューサー酒井政利〜』

 第百五十四回「“波平”永井一郎さんが嘆いた「ばっかもーん!」なデジタル社会」

 「ばっかもーん!」 6980余回にものぼるアニメ『サザエさん』の歴史の中で、
磯野波平は何回このセリフを言ったのだろうか。声優の永井一郎さんの突然の訃報を
日本中が悼んだ。1969年から放送が始まった「サザエさん」で波平の声を演じて
45年。機動戦士ガンダムやYAWARA!の猪熊滋悟郎を始め、数多くのキャラクター
を声で演じ、ナレーションでも活躍してきた。

 京大卒のインテリで、卒業後は高卒と偽って電通でアルバイトをしながら演劇を学び、
愛川欽也らと共に劇団三期会に参加。ところが京大卒がバレて正社員にさせられたという
エピソードを持つ。大島渚監督とは大学時代からの友人であり、大島監督が京大時代に
創設・主宰した学生劇団「創造座」に永井氏も在籍。演劇の原点になった。その繋がりで
大島監督の初期作品に俳優としても登場している。

 生前はシトロエンに乗り、フラメンコギターの演奏や油絵、ビリヤード、スキーなどを
楽しむダンディーな趣味人としても知られていた。「自分が楽しんで仕事をすれば、
周りの人も楽しい気持ちになる」が仕事のポリシーで、越えなければいけない厳しい
ハードルさえも楽しんだ。まさに人生そのものを楽しんだ人である。

 昨年亡くなった同じく声優の納谷悟朗氏が、「最近の若い声優は、役者ではなくただの
声あてだ。声優学校が悪い」と憤慨していたという。技術だけは身につけ、映像に合わせて
完璧に声をあてることはできても、役者としての芸術性に欠けるということを言いたかった
のだろう。声優は本来、芸術の域にあるべき職業。マニュアルを身につけ、そこそこに
こなすことを覚えて声優になった人たちには、声で演じきることができない。

 永井さんはひとつの物語の中で五十五人も演じ分けたことがある。演じるとはひとりの
人間を作り込むこと。「その人物を研究し尽くしてマイクの前に立つと、自然にその人物の
声が出る」と言っていた。まさに彼は声優という芸術家だったのだ。そんな永井さんを慕って
後輩たちが教えを請うていた。声優になるための発声法や呼吸法、朗読のテクニックなどの
ハウツーよりも肝心なことは人間の本質を知ることだと説いた。また人と人のコミュニケー
ションツールは言葉だと思われがちだが、人のコミュニケーションに必要なのは心だと断言
もした。

 人づてに、「日本人が最近劣化している」と嘆いていたとも聞いた。心よりもテクニック、
見聞きする体験経験よりもネットから得る情報というデジタル化現象の現代に警鐘を鳴らして
いたのだろう。あるアンケートで、女子高生たちがなくなると困るものの一位にあげたのが
LINE。知り合いだけでなく会ったことのない“友達”ともスマートフォン上で簡単に
つながれるため、疑似親友ごっこを演じられる。それが本当の友達ではないとわかっていても、
繋がりを求めてしまう。まさに底が薄く奥行きのない、お手軽デジタル社会だ。

 『夕刊フジ』2014年2月19日号(18日発行)第6面(毎週火曜日連載)
 (2月11日は祝日で夕刊フジも休刊)

「時代のサカイ目」第百五十三回(2014.02.04) 投稿者:トナカイ  投稿日:2014年03月07日(金)02時19分17秒
「時代のサカイ目」第百五十三回(2014.02.4)

『時代のサカイ目〜音楽プロデューサー酒井政利〜』

 第百五十三回「透明感が魅力きゃりーぱみゅぱみゅ」

 きゃりーぱみゅぱみゅが快進撃を続けている。2009年にファッション誌の原宿での
ストリートスナップに登場したのがきっかけで、読者モデルになると、一気に若い女の子
たちから注目を浴びた。「私って本当に異性からモテないファッションなんだろうな」
「でもかわいい女の子からモテるから問題ない」

 自身がつぶやいていたように、金髪のウィッグに少女漫画ふうの独自のファッションは
男性からは不評だったようだ。その後、モデルとして活躍。同性から圧倒的支持を得て、
「カワイイ」の代名詞としてアイコンになった。

 2011年、アルバム発売に先駆けてiTunesで「PONPONPON」が世界
二十三カ国に向け配信されると、フィンランドやベルギーなどのチャートで一位を獲得。
「キス・ア・ガール」「ファイアーワーク」などの全世界で八百万枚を売り上げた米人気歌手、
ケイティ・ペリーは、彼女のファンだと公言し、「PONPONPON」のPVをツイッター
で紹介したほど。

 誰もが幼い頃に体感し、刷り込まれているリズムが突き上げてくる音楽は、言葉の壁を
越えたのである。翌年、きゃりーぱみゅぱみゅの初シングル「つけまつける」は邦楽史上
最多の七十三カ国で先行配信された。日本でも「ファッションモンスター」がCMソングで
流れ、年配世代にも知られるようになり、紅白歌合戦出場を果たした。

 ちなみに彼女のフルネームは「きゃろらいん・ちゃろんぷろっぷ・きゃりーぱみゅぱみゅ」
という。名前が表すように、アソビゴコロ満載のアーティストである。昨年に続き、今年も
ワールドツアーが始まる。シアトル、LA、香港、パリ、ロンドン、ケルン、シンガポール
など十一カ国・地域の十六公演。先立って開かれた横浜アリーナ公演「きゃりーぱみゅぱみゅ
のマジカルワンダーキャッスル」は、まさに彼女のテイストが全開だった。

 舞台上のお城は童話の世界から抜け出たような夢あるデザインで、動物の着ぐるみダンサー
や妖精のようなキッズダンサーたちがワンダーランドを盛り立てる。どの世界にも対等に
競えるライバルがいるほど互いが伸びると言われるが、彼女の場合、ライバルはディズニー
ランドかもしれない。

 業界内にも木村カエラや佐田真由美ら、きゃりーぱみゅぱみゅの言葉を含めた感性のファン
は多い。コスメティックや服、小物など彼女が取り上げると、売り上げが一気に増え、売り切れ
続出という現象も。ファッションリーダーとして若い世代を牽引している。きゃりーぱみゅぱみゅ
は彼女自身に違いないが、彼女を軸に、“きゃりーぱみゅぱみゅワールド”を展開している
プロジェクトと言える。

 かわいさを前面に出し歌い踊るアイドルは、ある時期が来ると卒業という都合のいい言葉の
もとにタレントへと進む。ファンは温かく送り出しはしても、どこか曇ったような気持ちに
なる。そういう意味では、きゃりーぱみゅぱみゅは透明なアイドルである。

 ◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇

 先週の記事で読者からご指摘があり、調べたところ、中村隼人は中村獅童のおじである
四代目中村時蔵の孫でした。訂正させていただきます。

 『夕刊フジ』2014年2月5日号(4日発行)第6面(毎週火曜日連載)

「時代のサカイ目」第百五十二回(2014.01.28) 投稿者:トナカイ  投稿日:2014年03月07日(金)02時18分06秒
「時代のサカイ目」第百五十二回(2014.01.28)

『時代のサカイ目〜音楽プロデューサー酒井政利〜』

 第百五十二回「歌舞伎・演歌・舞踏のホープ」

 成長著しい若手に注目が集まっている。歌舞伎界からは中村隼人。四代目中村時蔵の次男で
兄は五代目時蔵。中村獅童は従兄弟にあたる。NHK大河ドラマ『龍馬伝』で徳川家茂を、
『八重の桜』では松平定敬を演じた。趣味は日本画。中村吉右衛門の描く繊細な日本画に
興味を持ち、習い始めた。普段は時間があれば友人とバトミントンに興じるという健康的な
普通の若者。

 2010年、十七歳のときに南座の坂東玉三郎特別出演『重戀雪関扉』(つもるこいゆきの
せきのと)で玉三郎の恋人役の良峯少将宗貞を好演し、話題を集めた。玉三郎との初共演は
十二歳。当時、毎日アドバンスをもらっていたが、千秋楽に「とうとう最後までできなかった
わね」と言われた悔しさをバネに成長してきた。

 歌舞伎役者は日々、さまざまな稽古を積み重ねている。日本舞踊、長唄三味線、鳴り物、
常磐津…。彼もまた然り。その忙しさの中で歌舞伎以外の世界でも活躍し、刺激を受けたり
表現力を深め、歌舞伎の肥やしにする。歌舞伎界の名優を相次いで亡くした昨今、次世代
歌舞伎を牽引していく若手が育っているのは頼もしい。

 演劇界にも次世代が育っている。山内惠介だ。「ぼくはエンカな高校生」というキャッチ
コピーで十七歳でデビューして十三年。長身で美形なルックスから“演歌の貴公子”と
クローズアップされ始めた。“愛”に行ける演歌歌手、と称し地道に活動、触れあえる
ライブが実ってきたようだ。

 昨年は崔洋一監修の舞台『曾根崎心中』で主演し、妖艶な魅力で女性を惹き付けた。また
新年早々から公開中の映画『山内惠介・THE歌謡ムービー 昭和歌謡危機一髪』では歌の
うまさを見せる。元チェッカーズのリーダーだった武内亨が音楽監修を勤め、人の情や温もりも
含めて昭和の匂いを堪能できる歌謡ムービーで、山内のPVようでもある。ここ数年、
グループアイドルばかりが目立ってきたが、演歌界から新しい風が吹き始めそうだ。

 大衆演劇の世界でも、津軽三味線と日本舞踊の花園直道が気炎をあげている。幼い頃から
坂東流の日本舞踊を習い、板東蔦之龍の名取でもある。彼もまた長身で、長い手足で大胆かつ
ダンサブルなステージが注目を浴びる。日本舞踊が習っているときは、長身がかえって邪魔に
なり、踊る演目の幅を狭めたという。結果、日本舞踊の世界から飛び出し、独自のジャンルを
立ち上げ、エンターテインメント集団「華舞斗KABUTO」を率いて活動。マイケル・
ジャクソンの「デンジャラス」を日本舞踊で踊ったり、三味線を弾きながらの三味線ロック
だったり。きらびやかな和服でヒップホップを、袴でR&Bを舞う。

 アイドル界は女の子が賑わう中、本物を見せる男性陣の台頭を注目したい。生き馬の目を
抜く芸能界では次から次へと似たタイプが現れる。それぞれが高みにたどり着けるのは
ほんのひと握りにしかすぎない。日本の芸は形式美に加えて幻想的でもある。芸は努力で
磨けるが、いかに奥行きを深くするかは日常生活をどれだけ丁寧に送るか、その気配を身に
つけるかにかかる。社会の流れ、大自然の動き、人の心…あらゆる面で嗅覚を持つ者だけが、
頂点にたどり着ける。

 『夕刊フジ』2014年1月29日号(28日発行)第6面(毎週火曜日連載)

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